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製図用大判ロール紙の適切な保管方法3つのポイント

更新日:5月30日


大判ロール紙といえば、ほとんどの商品は30m~50m巻以上となっています。製図用ですと、100m~250m程度の大判ロール紙を取り扱うことも多々あるかと思います。使用する頻度はバラバラで、たくさんの量をまとめて使用する場合もあれば、一年間で1本使い切るくらいの間隔で消費するという場合も少なくないのではないでしょうか。


2割も使用していない大判ロール紙が保管する環境や期間によって、”印刷ができない状態”や、”高パフォームマンスを発揮できない”などの状態になる危険性は、なるべく避けていきたいところです。


今回は、そんな「無駄コスト」を出さないため、改めて適切な大判ロール紙の保管方法についてご紹介していきます。


---目次-------------------

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1.大判ロール紙の適切な保管を怠るとどうなってしまう?

大判ロール紙を含め、「紙」というものは非常に繊細なものです。紙を作り出すためにはパルプと多くの水が必要不可欠な存在にあります。みなさんの身近に使っている紙は、乾いているようで、実は数%の水分が含まれています


この紙というのは、温度変化によって大気の水分を吸収・排出する状態にあります。この現象によって紙自体に伸縮が発生し、波打ちやカールといった問題に繋がります


大判ロール紙の場合、ヨレヨレの波打ち状になってしまうと印刷時、インクやトナーの定着性が悪くなってしまい綺麗に図面を印刷することができません。

そのため、大判ロール紙は、使用しない時間はそのまま放置せず、しっかりと保管する必要があるのです。


2.大判ロール紙の適切な保管方法とは

それでは、実際にどのように保管すれば良いのか、3つのポイントでご紹介いたします。


ポイント1 仕舞い方

基本的には、購入時にロール紙が入っていたビニール袋に戻して保管することが良いとされています。


大判ロール紙は生産⇒在庫保管⇒販売の流れで商品は市場に流れております。その流通の過程で湿気による波打ちカールが起きないように、企業側では商品を梱包しているビニール袋にも対策を行っています。

そのため、ビニール袋に入れて口をテープ止めや縛ることで、湿気を防ぐことができ良いコンディションを維持することができるようになります。


また、プロッターにセットしている大判ロール紙も、使用しない場合は、取り外してビニール袋等に仕舞い、湿気から守っておくことがおすすめです。

※紙厚の薄いトレーシングペーパーは、特に気を付けないと梅雨時期に数日放置するだけで波打ちが起きてしまう可能性が考えられます。


ポイント2 保管場所

直射日光を避け、温度・湿度が一定に保つことができるような場所に保管することが望ましいです。

直射日光による紫外線は、色褪せの要因の一つとなります。ビニール袋に入れて太陽光にはあたっていなくとも、紫外線自体は完全に遮断できているわけではありません。より良い環境を作り出すのであれば、直射日光の当たらない環境での保管が好ましいです。


温度・湿度も日々の天候によって変化するものです。風通しの良い場所に置くこと、水場付近には極力置かないこと、シリカゲルなどの除湿剤を使用すること、除湿器である程度管理することなど、可能な範囲で対策をすることで、良い環境での保管を行うことができます。


すべてを満たさなければ保管ができない、というわけではありませんので、この条件を満たせられるような場所・対策方法で保管することをおすすめします。


ポイント3 保管温度・湿度目安

一般的には、用紙の管理には温度は20℃前後、湿度は60%前後が望ましい環境とされています。

厳守ではありませんので、目安の温度・湿度としてご参考にしていただければと思います。


3.湿気を気にしないで保管できる製図用の大判ロール紙はコチラ!

普通紙やトレーシングペーパー、ケント紙などの「紙」がベースとしている用紙は、どうしても紙が水分を吸収してしまうため、気にしないというわけにはいきません。

紙の伸縮による影響を抑え、図面の縮尺精度を保ったまま数年間保管をしたい場合は、トレーシングフィルム(マイラーフィルム)が適しています

実際に官公庁等の指定されていることもある、製図用紙の種類となっています。


大判ロール紙も取扱いのあるトレーシングフィルム(マイラーフィルム)↓

ジェトラスシリーズ:大判インクジェットプリンター用

テラミスシリーズ:手書き・ペンプロッター用

エルマーシリーズ:広幅PPC機・LEDプロッター用



4.おわりに

如何だったでしょうか。

大判ロール紙は、人によって1本あたりの使用期間はバラバラで、保管時間が長期になるほど波打ちやカールの可能性が高まるものです。それでも、「100mをすべて使い切るには一年かかってしまう」場合は梅雨などの高湿度の季節を乗り切らなければなりません。


少しでもこの記事をみたことで参考になれましたら嬉しい限りでございます。

製図用、図面用の成果品は寸法の精度を保ちたいものです。用途に適した用紙を使い、適した対策を行うことで、波打ちやカールから「大判ロール紙」を守りましょう



執筆者紹介

 

石井 優樹(ishii yuuki)

2018年入社。印刷用紙の営業担当を経験し、現在の部署ではマーケティング分析を勉強中。執筆するコラム記事はジャンル問わず。ページに訪れた方に役立ったと思ってもらえることを第一にコンテンツ提供を心がけてる。一児の父親として休みの日も全力投球。

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