
製図用紙の貼り合わせ用紙を知る
製図用紙の貼り合わせ用紙とは?
1. 貼り合わせ用紙の基本情報
2. 貼り合わせ用紙の特徴
3. 貼り合わせ用紙を選ぶ3つのポイント
4. 貼り合わせ用紙が使用される具体的な場面
5. 貼り合わせ用紙の購入窓口
6. 貼り合わせ用紙に関するお役立ちコラム
1. 貼り合わせ用紙の基本情報
貼り合わせ用紙とは、一般的にポリエステルフィルム(PETフィルム)を特殊紙でサンドした用紙のことです。その風合いが和紙のような表面であることから「ケミカル和紙」と呼ばれることもあります。
紙の間にPETフィルムがあることで、強じんな耐久性を持ち、吸湿変化に対しても寸法の誤差が少ない用紙となります。
用紙の色は、ホワイト~オフホワイト程度の白色度が多く、透過性もあることから、トレーシングペーパー同様にトレース(透写)などの用途でも使用されます。法務省の規定により、地積測量図には「日本工業規格B列4番の強じんな用紙をもって250分の1の縮尺により作成」とあります。(不動産登記規則第74条3項)
地積測量図用紙として、この強じんな貼り合わせ用紙が採用されることもあります。
2. 貼り合わせ用紙の特徴
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幅広複合機(PPC/LED)用がある
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PETフィルムを含むため、強じんな耐久性を持ち、吸湿変化に対して寸法誤差が少ない
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透過性があるためトレーシングペーパーと同様に透写することもできる
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用紙は薄いためコシ感がない
3. 貼り合わせ用紙を選ぶ4つのポイント
貼り合わせ用紙を選ぶ3つのポイント
① 図面の保管方法
② 色味(風合い)
③ 紙管(コア)と用紙の接合部分
① 図面の保管方法

図面を長期保管する製図用紙として、「トレーシングフィルム」もよく使用されます。しかし、素材がPETフィルムであるため折り目が白くなる性質から、折り畳まず保管します。
その点、貼り合わせ用紙はPETフィルムの層を持ちながら、基材表面は特殊紙が貼られているため、折り畳んでしまっても問題ありません。
大きな図面をコンパクトに保管したい場合は、貼り合わせ用紙を採用することも選択肢の一つとなります。
② 色味(風合い)

PETフィルムの 両面に貼り合わせる特殊紙によって白色度が異なるため、色味(風合い)に違いが生じます。
使い勝手の良い色味(風合い)をお使いください。市場ではオフホワイト寄りの用紙が多い傾向にあります。
③ 紙管(コア)と用紙の接合部分

幅広複合機(PPC/LED)用のロール紙を検討している場合に、確認する必要がある項目となります。
接合部分の規格には「素巻(フリーエンド)」「テープ止め」の2種類があります。一部プリンターでは、対応していない規格のロール紙を使用してしまうと故障の原因となる旨の注意喚起が記載されています。
印刷をするプリンターの仕様を事前にご確認ください。
4. 貼り合わせ用紙が使用される具体的な場面

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土地の面積を記載する地積測量図用途
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住宅建築図面やCAD図面の保管用途