1. 図面・用紙のサイズ一覧
紙のサイズは日本工業規格(JIS)によって定められております。具体的な用紙サイズは表をご覧ください。
A系列 | mm×mm | B系列 | mm×mm |
A0 | 841×1,189 | B0 | 1,030×1,456 |
A1 | 594×841 | B1 | 728×1,030 |
A2 | 420×594 | B2 | 515×728 |
A3 | 297×420 | B3 | 364×515 |
A4 | 210×297 | B4 | 257×364 |
A5 | 148×210 | B5 | 182×257 |
A6 | 105×148 | B6 | 128×182 |
A7 | 74×105 | B7 | 91×128 |
A判(A系列)は、国際標準規格となっています。そのため、海外向けの印刷物にはA判が使用されており、また日本人にもなじみのある規格となります。
一方でB判(B系列)は、日本独自の規格となっています。海外ではB判規格はほとんど使用されておらず、日本を含む一部の東アジアの国のみが使用しています。
日本での一般的な比率としては、A判の方が使用頻度は高く、B判はコミック本や駅貼りポスターの印刷物などで採用されています。数字が同じでもB判の方が少し大きめのサイズとなります。
2. 設計製図業界で多く使われているサイズ(規格)は?
図面には、さまざまな種類の図面が存在します。
土木図面にあたる平面図、縦横断図、構造図など 建築図面にあたる平面図、断面図、詳細図など |
CAD製図基準によれば、図面のサイズはA1サイズを使用することが定められているためか、A1サイズが多く使用されている傾向です。しかしながら、自動車業界ではA0サイズの用紙で設計図を作成、建築士の製図試験ではA2サイズが採用されているなど、A1サイズに限らず場面・シーンでさまざまなサイズが使用されているようです。
一方でB系列は意外にもあまり使われていません。これは前述のとおり、A系列が国際基準規格となっていることや、拡大縮小の容易さがA系列は2の倍数で行えてコピー機の互換性が良いなど、色々な要因があると考えられます。
3. サイズごとの具体的な使用例
ここでは、サイズごとにどの程度の大きさであるかをイメージしやすいように、具体的な使用されている用途をご紹介します。
A判規格 | mm×mm | 主な用途 |
A0サイズ | 841×1,189 | 広告ポスター 製図図面 学会用ポスター |
A1サイズ | 594×841 | 新聞紙サイズ 製図図面 |
A2サイズ | 420×594 | ポスター カレンダー |
A3サイズ | 297×420 | 選挙ポスター(選挙掲示板サイズ) |
A4サイズ | 210×297 | 一般的なサイズ コピー用紙 メニュー表 週刊誌 |
A5サイズ | 148×210 | 雑誌 郵便はがき |
A6サイズ | 105×148 | 文庫本 ハンドブック |
A7サイズ | 74×105 | ポケットティッシュのチラシ |
B判規格 | mm×mm | 主な用途 |
B0サイズ | 1,030×1,456 | 大型ポスター |
B1サイズ | 728×1,030 | 駅貼りポスター 地図 |
B2サイズ | 515×728 | 展示会ポスター |
B3サイズ | 364×515 | 中吊りポスター |
B4サイズ | 257×364 | 折り込みチラシ 原稿用紙 |
B5サイズ | 182×257 | 辞書 教科書 |
B6サイズ | 128×182 | メモ帳 単行本 店頭POP |
B7サイズ | 91×128 | パスポート ボールペンの長さと同じくらいの手帳 |
4. 図面の様式について
図面には、『図面を記入する方眼』と『表題欄』があります。表題欄は右下あるいは下部に設置されていることが主で、図面の種類によって内容は異なりますが、品名(工事名)や作成年月日、縮尺、会社のロゴなどの項目が記載されています。
5. おわりに
いかがだったでしょうか。
用紙のサイズだけでも図面との関連性があることがおわかりいただけましたでしょうか。今回のサイズごとの具体的な使用例では、誰もがイメージしやすいように図面種類にこだわらず、一般的なアイテムで表現をしてみました。
各サイズの数値を覚えるのは、意外と大変ではありますが、語呂合わせで覚える方法もあるようです。一度記憶してしまえば仕事の効率に、もしかすると繋がるかもしれませんね。
執筆者紹介
石井 優樹(ishii yuuki)
2018年入社。印刷用紙の営業担当を経験し、現在の部署ではマーケティング分析を勉強中。執筆するコラム記事はジャンル問わず。ページに訪れた方に役立ったと思ってもらえることを第一にコンテンツ提供を心がけてる。一児の父親として休みの日も全力投球。