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製図用紙の別注サイズってできるの?断裁品って何?

更新日:2024年12月4日


製図用紙の別注サイズってできるの?

皆さまは断裁品、別注カット、大太刀・小太刀、断裁機というキーワードはお耳にされたことがありますでしょうか?

私は紙・フィルムの営業販売に携わっていたことから日常的に言葉を使用しています。


高度成長期の古き良き時代では、設計製図用の紙とフィルムも飛ぶように売れ(ていたそうです)、弊社を含めた各メーカーも在庫を大量に持ち、様々な基材や厚み、サイズを品揃えしていました。


しかし時代の流れとともにCAD化、データ保存によるペーパーレス化が進み、残念ながら弊社でも近年ラインナップを絞り、お客様にはご迷惑をおかけして申し訳なく思います。

その中でも、可能な限りご要望にお応えしているのが、別注サイズ対応です。


例えば、以前はA3サイズがあったのに廃番となってしまったが、A1サイズは継続している製品がある場合、ご要望に応じてA3サイズ、その他のサイズにカットさせていただく対応が弊社では可能です。(別途費用は発生します)


ということで、今回は皆さまが普段あまり見ることがない別注サイズができるまで、断裁機ってこんな感じ?というテーマでお届けします。



1.断裁加工現場の紹介
断裁加工

今回撮影させていただいたのは、こちらの断裁機となります。

この工場では、埃を嫌う製品も断裁しているので、埃防止のつなぎ服を着て作業されていました。

画像右部分にあるフィルムを指定サイズにカットしてくようです。


断裁機の仕組み

テーブルをよく見ると、等間隔にボール状のものが仕込まれていました。

こちらの部分からはエアー(空気)も噴射していて、摩擦力を軽減して軽い力で対象製品を滑り動かすことが可能になるそうです。


断裁機の説明

ギロチンと呼ばれるカッター部分は、画像ではわかりにくいですが、直に見ると切れ味が鋭そうで怖いです。

クランプと言われる部分は、製品がズレないよう抑える役割を担っています。

製品はPETフィルムがセットされており、これから断裁作業が行われます。


断裁機を起動するボタン

見ているだけで怖いカッター部分ですが、万が一に備え、左右2カ所にボタンが設置されています。

そのため、両手で押さないとカッターが降りてこない仕組みになっているそうです。


ボタンを押して作業を行っている姿

両手で断裁ボタンを押している様子になります。


断裁機を起動するうえで必要な部分

クランプは足で操作します。

製品の固定だけではなく、トン、トン、トンと原紙を軽く叩いて、フィルムとフィルムの間に存在する不必要な空気を抜いたりするそうです。


断裁加工が行われている状況

そして断裁の瞬間。

フィルムの端面をカットしている様子。

このようにすることで、正確な規格をまとめて切ることができます。


オレンジ色の道具で何かを行っている姿

画像の節々にちょいちょい登場する、このオレンジ色の道具。

製品を押したり、整えたりするときに使用します。


オレンジ色の道具の正体「コツ」

製品に直接触れないよう、品質面と安全面を考慮して使用するようで、今回見学させていただいた工場では『コツ』と呼ばれていました。

整えるときに”コツ!コツ!”と音が鳴るからでしょうか?笑


以上の流れで断裁加工を行っております。



2.おわりに

速足で紹介させていただきましたが、設計製図用紙・フィルムに限らず、希望サイズへの断裁、抜き加工など弊社でできることはやらせていただき、対応設備がない場合は協力企業をご紹介できると思いますので、ぜひどんなことでもご相談ください。


このコラムで皆様の知識向上と弊社への理解がほんのわずかでも深まれば幸いです。



執筆者紹介

 

高谷 陽介(takatani yousuke)

1992年桜井株式会社に入社。

50歳オーバーながらマーケティング部に今年配属。趣味はバイク・麻雀・ゴルフと昭和のサラリーマンを絵にかいたような男が、令和を生き抜くため日々Webマーケティングを勉強中。

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